周りに支えられながら管理職に

今後はそれを下の世代に返していきたい

今井 順子

いまい じゅんこ

医療法人 弘善会グループ/ 在宅部副部長
入職 1993年12月11日

プロフィール

働きながら看護学校に通っていた頃に入職。病棟勤務、主任、手術室主任、弘善会クリニック師長とステップアップし、現在は在宅部副部長として活躍中。

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何でもチャレンジしてみようという病院

看護学校1年の時に先輩看護師から「弘善会病院に勤めるので一緒に来ないか」と誘われたのが入職のきっかけです。当時、准看護師として総合病院で働きながら看護師取得のコースに進んでいましたが、その先輩からお声掛けを頂き、行ってみようと思いました。

入職した当時の弘善会病院は、まさに野戦病院でしたね(笑)。外科、内科、整形、リハビリテーション科、放射科というごく一般的な病院でしたが、当時の院長がチャレンジ精神旺盛で、どんな患者様でもまず診ようという気持ちが強く、治療に関しても最先端の取り組みをしていました。整形、内科、外科ほか、多様な患者様を受けていて、治療と医療に対しては何でもチャレンジしてみる病院でした。

院長、副院長、理事長の3人が精力的に患者様を受けていきますので、お仕事は大変でしたね。現在は「働き方改革」の世の中ですが、その当時は日勤でも帰るのが夜の12時を回っているような働き方でした。そういう有志が集まって、遅くなっても笑いながら頑張って仕事していました。他の病院で診てもらえない患者様にとっても最後の砦として頼られる、そんな病院であることが誇りでしたね。

役職に就くことで、違う視点から物事を見ることができるようになる

弘善会病院に勤務し始めてから看護学校を卒業し、その後結婚・出産を経て戻ってくるときに、主任をしてもらいたいと依頼があり、産休も5ヶ月で切り上げて現場復帰をしました。その頃くらいから加算の算定等も厳しくなり、在院日数やベッド稼働率などを見ていく時代となっていましたので、看護師という専門職の視点とあわせて、病棟の管理についても勉強をさせていただきました。

役職につくまでは、1人の患者様を看る視点だったのが、今度は運営面でどうやって病院の経営を回していくのか、あるいは収支はどうなっているのかを学び、看護師とは違う視点で医療を見ていくことができるようになりました。これはすごく大きな経験になったと思います。

損益分岐点や、それまで扱ってこなかったデータを集計してグラフ化し、分析をして対策を考え実行していきました。また経営に関するQC活動等も行い、それと並行して看護チームでも勉強会をやったり、両面ですごく成長させていただける機会を作っていただけたのかなと思います。

私は、どちらかというと人と触れ合うのが苦手で、管理職向きの人間ではなかったと思います。看護師の道に進んだ時も、親から「これからの時代、資格を持った職業に就いた方がいい」という助言を受けて看護師を選択しましたが、人と関わるのが苦手だったんです。

最初の病院での勤務も、なるべく人と関わらずに済む職場ということで手術室となりましたが、実際そこで多くの先輩や医師と関わり、色々なことを教えてもらう中で、自分の中で人間関係にプラスのイメージがついたのだと思います。弘善会病院に異動してからは、そこで業務をしながら、同じ志を持つ同志に恵まれ、「忙しくてもみんなで頑張っていこう」と言える仲間ができて、それを温かく支えてくれる先輩や上司がいて、周りに支えられながら成長させていただきました。それを今後は、自分の下の世代に返してあげたいと思い、管理職をさせていただいています。

「できない」ではなく「どうしたらできるか」を考えたい

弘善会は、病院、クリニック、介護施設、在宅医療・看護・介護と、裾野が広い法人です。

超急性期での患者様を矢木脳神経外科病院で治療し、退院されるまで病状に応じたリハビリをする、そしてお家に帰られてからはクリニックで在宅医療もありますし、家で生活するための訪問看護、訪問リハビリもあります。

そういう形で急性期から順々に、ご自宅での生活を支えていけるシステムが法人内にあります。法人スピリットである「救える命は全力で救い、救えた命は全力で支える」、「かかわったすべての人々を最後まで支える」、それを実現できる環境が整っています。

その中での在宅部門の強みは、「断らない」こと、「できない」と言わない風土があることです。何か問題が起こったとき「できない」という言葉を使いたくないと思います。そうではなく「できるようにするためにはどうしていくのか」と考えたいですし、スタッフにもそう伝えています。「できない」と言ってしまえばそこで終わりですが、「どういう風にしたらいいか」と考えると発想の転換ができ、いろんな視点で物事を考える力も豊かになっていきます。そんな人が増えていくと、いろんなアイディアが出てきて、問題を乗り越えて解決や実現に近づくと思うんです。そんな考え方を在宅部の所属長たちも持ってると思います。

 在宅部のスタッフはそんな熱い思いを持っている職員が多いと思いますが、みんなベクトルが一緒なんですよね。だから熱いといっても対立するのではなく、「考えても仕方ないことはまずやってみよう。やって問題が見えたらそこで考えたらいい」と、走りながら考えることも多いです。

 特に在宅では、病院とは違った色々な制約があります。訪問看護や訪問介護の現場では、その患者様・利用者様の家にあるものをうまく活用し、効率的に、お金もかからない方法を工夫しています。同じ病気であってもその人の性格や住まいの環境があり、それを考えることについては介護職の方が長けていて勉強させられることも多いです。今でも「そんなやり方があるのか」「自分も使わせてもらいますね」みたいな。長年在宅を見てきた方の知恵は大事にしたいと思います。

「利用者ファースト」「患者ファースト」で考える、熱い仲間が多い

弘善会の職員は「利用者ファースト」「患者ファースト」で考える、熱い職員が多いと思います。管理者として運営・経営面も気になりますが、最終的には「利用者ファースト」で取り組む職員を後押しするのが管理者としての自分の役割だと思います。

組織やサービスとしてはシステムができているため、今後はその「中身」を濃くしていきたいと考えています。今後、在宅での医療がもっと増えてくると思います。医療依存度や介護度が高くても自宅に戻られる方が増加します。そうなってくると、これまで見てきた介護や看護のレベルでは足りなくなってきます。それに対応できる底上げが必要だと考えています。その方に対して、今どんな問題があってどんな対策を取るべきか、物事を考える力を、これからは教育・育成の中に織り込み、質を上げていきたいと思います。

 また、気持ちは熱くても、方向性が違えば利用者様の不利益になることもあります。ですので「熱さ」と「正しい知識・技術」をセットにして、底上げに取り組んでいきたいと考えています。

これから入職される方には、そんな「熱い思い」を持った方を歓迎します。経験や知識は後からついてきますし、法人としても職場としても、皆で支援します。だからこそ、根底にある気持ちを大事にしてほしいと思います。「人のためになりたい」「力になりたい」、あるいは「お年寄りが好き」とか、そういう気持ちを持っている方を、ぜひお待ちしています。

今井 順子

いまい じゅんこ

医療法人 弘善会グループ/ 在宅部副部長

プロフィール

働きながら看護学校に通っていた頃に入職。病棟勤務、主任、手術室主任、弘善会クリニック師長とステップアップし、現在は在宅部副部長として活躍中。

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