「家に帰りたい」「自宅で過ごしたい」という思い

訪問看護には、それを支える喜びと誇りがあります

訪問看護ステーション アロンティア住之江/看護師 主任

山本 祐子

入職 2017年1月4日

山本 祐子

やまもと ゆうこ

訪問看護ステーション アロンティア住之江/看護主任
入職 2017年1月4日

プロフィール

20年以上にわたり救急病院や急性期病院で勤務。その間にデイサービスや訪問入浴の仕事も経験。在宅の世界に関心を持ち、訪問看護の世界に。

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最初は不安でいっぱいの訪問看護 でも、いつでも相談できる先輩がいて心強かった

 看護師になったきっかけは、母親が自宅で祖母を介護していたんです。生活の中でそういう姿を見ていたり、また叔母が看護師だったこともあり、自分も看護師になろうと思い、高校のときから看護師を目指していました。

 高校を卒業して看護学校に入り、最初は救急病院で勤務し、子育てを経てその後20年くらい急性期病院で働いていました。その間に病院以外の世界に興味があって「どんな世界かな?」とデイサービスや訪問入浴でアルバイトをしたことがあって、あるとき「看護師の免許を持ってるなら、訪問看護師が醍醐味だと思います」と言われたのをきっかけに、訪問看護の世界に飛び込んでみました。

訪問看護を始めた当初は、1人でご自宅に訪問して、周りに誰も頼れる人もおらず、大丈夫かなという不安でいっぱいでした。病院と違い、身近に医師がいない、物品も揃っていない、家の環境にあわせて看護支援をして、一人で完結する仕事ですから。

最初はそんな風に不安で仕方がなかったので、職場の看護師さんに「こうなったらどうしましょう」「ああなったときはどうしよう」と不安をたくさん聞いてもらっていたんです。そのとき、「何かあったらいつでも電話して」と言って下さったのがすごい心強くて。なんでも聞ける先輩方が周りにいて、だから「何かあっても聞けばいい」「相談できる人がいる」っていうのはすごく心強かったです。そうやっていくうちに慣れて独り立ちができました。

訪問看護の仕事は発見や喜びがいっぱいです

 病院で働いていると、患者さんは皆「家に帰りたい」とおっしゃるんですね。訪問看護師ならそれをお手伝いできるという思いがありました。人間本来の「家で」「自宅で」過ごしたいという思いですよね。その夢、希望かなえてあげたいと思っています。

 訪問看護をしていると、やはり「お家に帰ってこれた」と利用者さんが喜ばれる姿や、看護支援、リハビリ支援を通じて良くなっていく姿を目にすることができます。

 例えば「リハビリで出来ることが増えた」とか、「ごはんが食べれるようになった」とか、私達が関わることで少しずつ変化していく姿を身近に感じることができます。

 また、在宅では病院のように物品が揃っていない中、家の中で何か見つけて、「あ!これ点滴をかけるのに使える?」とか発見があり、「ナイスアイデア!天才!」と自画自賛みたいな(笑)、その瞬間がめちゃくちゃ楽しいですね。

 そして「最後はお家で」と希望されている方をお看取りするとき、最後までご家族がご本人に寄り添って、息を引き取られていく、そういった「人生の最後」に関われることにやりがいを感じています。

誰からも「話しかけやすい人」でありたい

弘善会ではグループ内に色々な施設があり、仕事や研修で色々な方と会う機会がありますが、皆さん気さくに声かけてくださいます。そこで顔見知りになって、次は利用者さんのことで一緒に関わってという人間関係の良さが仕事の連携につながるような良さがあります。

利用者さんが、デイに通っていたり、一時的に入所されたり、入院されたり、そういったときにも「頼れる仲間」がたくさんいる安心感があります。

お仕事をする上で大事にしていることは、人としてもそうなんですけど、誰からも気軽に声かけてもらえる存在でありたいなって思っています。

例えば道行く人に「道を教えてください」って聞かれやすい雰囲気とかオーラとか。それをずっと継続することで、スタッフからも、聞きやすい相談しやすい先輩でありたいなと思いますし、利用者さんからも相談しやすい看護師さんっていうふうに。

利用者さんに対しては「もし自分の母親だったら」「父親だったら」自分はどうするかなと、自分の身内に常に置き換えて考え、接しています。

ですので「その人が何を望んでるか」とか、「どうしてそういう表情をしているのか」とか、何か不安や心配事があるのかとか、相手の気持ちを考え、まずは話を十分聞くことを大事にしています。

戻ったら利用者さんのことを話し、一緒に考える仲間がいる

 私自身、訪問看護師になって初めて、在宅の介護や、訪問看護師がこういう事をしているっていうことが分かったんです。これから在宅の医療・介護はどんどん必要になると思います。ですので、看護師であれば短期間でも、ぜひ一度訪問看護を経験しておくことは財産になると思います。

 私達の訪問看護ステーションは、ステーションに帰ってきたらいつも利用者さんの事が話題になり、みんなで考えたり相談したりしています。看護師6名の少人数だからこそ、情報交換しやすいという所が強みだと言えます。

 そんな風に、アットホームで、利用者さんのためにみんなで知恵を出し合い、支え合うステーション。 訪問看護のお仕事に関心をお持ちの方、ぜひお待ちしています!


山本 祐子

やまもと ゆうこ

訪問看護ステーション アロンティア住之江/看護主任

プロフィール

20年以上にわたり救急病院や急性期病院で勤務。その間にデイサービスや訪問入浴の仕事も経験。在宅の世界に関心を持ち、訪問看護の世界に。

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